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逆転ならず [食道がん]

1月8日(火)
 2019年が明けた。年末に食道がんの告知を受けてあまりよろしくないと言われていただけに、暇があればネットで情報を集めたり患者のブログを読んだりしていた。おかげで多少は知識が増えたが、知るほどに大変な病気なのだと怖くなっていた。

 そして、いよいよ大学病院での精密検査の日。受け付けを済ませ、内視鏡の検査へ。時間がかかるということので妻はいったん帰宅。まずは大腸カメラのため、下剤を飲まなくてはならない。ニフレック2リットルを2時間かけて飲み、さらに追加してようやくOK。病衣に着替えて検査室へ通された。
 ベッドに横になると、マウスピースをくわえさせられた。えっ、いきなり胃カメラ? 口をもぐもぐさせると外されたので「麻酔強めでお願いします」と訴えた。どうやら胃の後すぐに大腸を検査するらしい。麻酔の点滴をされ、胃カメラが入るとオエッ、オエッと2回苦しんだせいで麻酔を追加され、すぐに意識が飛んだ。目が覚めたときは胃も大腸も検査が終わっており、こんなに楽な内視鏡カメラは初めてだった。しばらく休んでいると妻がやってきて、一緒に消化器内科医の説明を聞きに行った。

 

 S医師はとても丁寧だった。粘膜外へと浸潤していて内視鏡での切除は無理、外科手術を勧めたいと言った。そして画像を見ながらけっこう広がっているし、将来がん化しそうな部分もあるとのことだった。こんな説明を受けてもそれほどショックを受けなかったのは、いろいろな情報を誌仕入れていてある程度の覚悟があったからだと思う。陽子線治療について尋ねると、実績が少ないことを理由に勧めてはくれなかった。S医師は「若いから手術には耐えられますよ。セカンドオピニオンを受けるなら紹介状も書くし、どうしてもというのなら内視鏡での切除もします」と励ましてくれ、気になるステージはⅠだと言った。

 この後、消化器外科のK医師のところへ。内視鏡が無理なら外科手術か放射線化学療法になるわけだが、K医師は外科なので主に手術の話になった。食道切除のあとは腸ろうを付けて1カ月療養、その後大腸で食道再建になるというこれまで通りの説明だった。2度に分けず一度でできないかと尋ねると「2回の方が合併症の心配は少ない。セカンドオピニオンを受けるなら他の病院にも優秀な医師がいるから調べておきましょう。うちの病院でも1回でできないのか、他の先生と話してみます」と親切に言ってくれた。そして2日後にまた来院することになった。


 現実は残念だけど仕方がない。どういう治療を選択するべきか、じっくり考えたいと思う。気持ちは完全には吹っ切れたわけではないが、タイムマシンに乗れるわけじゃないので後ろ向きに考えるのだけはやめたい。きっと大丈夫だ。

 

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