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入院 [食道がん]

2月4日(月)
 けさ入院した。最初に放射線療法の説明を受けた。3回目の説明だが、副作用が出ることは3人の医師から十分に伝えられた。重篤な場合もあるという説明が必要なことは分かるが、やっぱり怖くなってしまう。
 そして治療室へ。リラックスできるよう音楽が流れ、天井には青空の絵。体に印を付けられて写真撮影の後、放射線が当てられたのは約2分。もちろん何も感じない。じわじわと副作用が表れるのだと説明は聞いている。
 入院したのは4人部屋だった。個室に空きがないらしいが、周りに気を使わなくてはならないのが辛い。看護師や薬剤師の説明を聞き、おいしい昼食をペロリとたいらげた。午後は心電図とレントゲン。職場の先輩から励ましのメールも届いた。やることがなくなったので妻は家に帰り、いまパソコンに向かっている。WIFIがつながるのがうれしい。時間つぶしができる。

 時間ができたのでこの1週間を振り返っておきたい。先週は3日続けて、大学病院で照射する患部へのクリッピング、エコー、CT。検査最終日の夜は職場の同僚が壮行会を開いてくれた。そして手紙とお守りをもらった。いい仲間に恵まれている幸せを感じずにはいられない

 そして金曜日。意識がないまま入院中の親友を仕事帰りに訪ねた。ICUを出て個室に入っているが、元気な男だったのでその姿を見せたくないだろうと家族以外は部屋に入れていないのだという。でも奥さんが特別に入れてくれた。ベッドの周りで家族といろいろな話をしているうちに血圧が下がり始めた。上が40、下が30。しかし病院側もそれほど慌てていない様子だったので、奥さんもそんなに心配しておらず、「もう帰っていいよ」と言ってくれた。彼の手を握り「また来るから」と言って病院を出た。
 クルマで戻っている途中、奥さんから「いま危篤」とLINEが来た。びっくりして「すぐ戻る」と返し、引き返していると「亡くなった」…。病室に戻ると奥さんが涙を流しながら「きっとあなたが来るのを待っててくれたのよ」と言われたが、自分も今でもそう思う。
 翌日は肩を骨折した母親の手術に付き添い、きのうは親友の通夜。葬儀には出られないことを伝えていたので弔辞を頼まれた。心を込めて書いた別れの言葉を読み上げて彼にささげた。多くの人たちが参列してくれ、彼の人となりをあらためて思ったことだった。帰り際に奥さんにあいさつすると「きっとパパが守ってくれるから大丈夫」と逆に励まされた。親友がついてくれていると思うと心強い。

 さあ、明日から抗がん剤治療が始まる。苦しいのは覚悟している。親友の分まで人生を楽しむと別れのあいさつを送ったのだから、絶対に負けられない

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